こんにちは。はすみ歯科クリニックの追立、本部です。
今回は「虫歯はなぜ出来るの?」「虫歯はどうやって予防するの?」といったお話をしていきます。
≪大人から子供へ虫歯菌はうつるの?≫
母親に虫歯が多いと子供も虫歯になりやすいと言われていますが、本当でしょうか?
答えは「イエス」です。
虫歯は、虫歯の原因菌(以下、むし歯菌)が引き起こす細菌感染症です。
お口の中には善玉菌や悪玉菌など様々な常在菌がいますが、実は生まれたばかりの赤ちゃんには、むし歯菌はいません。
歯が生えてから周りの大人や兄弟などから感染してしまい、これを「垂直感染」や「母子感染」と言います。
感染の窓というむし歯菌の一番感染しやすい危険な時期があり、19ヶ月(1歳7ヵ月)から31ヶ月(2歳7ヶ月)の間にあたります。
しかし子どもの頃に虫歯にならなければ一生虫歯にならないという訳ではなく、夫婦間などのスキンシップでもむし歯菌・歯周病菌の感染はします。こちらは「水平感染」と言います。
≪将来虫歯を作らない・作らせないため出来ることは?≫
・大人と子供で食器を分けましょう
特に感染の窓の時期は「食べ物の口移しや噛み与えをしない」、「同じコップの飲み物を分けない」、「お箸やスプーンの使い回しをしない」など日常生活での対策をしましょう。
大人が使ったお皿やお箸にも虫歯菌は付着しているので、大人のお皿に一度入った食べ物をお子さんに与えることも止める事が望ましいです。
このような対策を徹底させるためには、ご家族全員の理解が欠かせません。
・ご家族みなさんでのデンタルケア
虫歯にさせないために「歯磨きをよくする」「食べ物・お菓子やジュースはダラダラ食べ・ダラダラ飲みをさせない」などと言われますが、お子さんだけでなくご家族も虫歯の治療や丁寧な歯磨きをして、自分自身の口の中をキレイに保つ事を心がけることが大切です。
生活を共にする大人の口に虫歯菌がたくさんいると、それだけ子供も感染しやすくなってしまいます。
しかしスキンシップはとても重要なことなので、あまり神経質にはなりすぎず、
歯が生え始めてからしっかりと歯磨きの習慣をつける、永久歯の生え変わりが終わるまでは大人による仕上げ磨きをするなど正しい歯みがき習慣を身につけさせてあげましょう。
またキシリトールは虫歯菌を減らせる・弱らせる効果があるので、食後にキシリトールガムやタブレットを食べるだけでも、虫歯予防に効果的です。
虫歯は一度なってしまうと、穴を埋めることはできても、元の健康な歯に戻すことはできません。
健康な歯を保つためには歯医者での定期検診や定期的にフッ素を塗ってもらいましょう。
監修 歯科医師 蓮見卓真